「月と海賊」製作秘話        


 大好きな海賊物です。2003年からネットで公開していたものを、大幅加筆修正をしました。
 舞台は十六世紀ヨーロッパ。この頃のヨーロッパはまさに大航海時代。海が権力を象徴する時代であります。
 帆船の上で繰り広げられる剣と剣との戦い。砲弾が飛び交ったりしましたが、やはり中心になるのは男のロマンです。うっとり(←バカ)
 私の中の海賊は実際とは大きく間違っております(笑)。そこには腐女子パワーが漲ってます。

 それから時代考証も、単行本のあとがきでも書いたのですが、意識して違えているのも片手で足りないくらいあります(汗)。気になる方がいらっしゃったらすみません。一応、あまり違和感のない程度にしているつもりですが……。歴史小説というより娯楽小説を目指しているので、もしこれからも歴史物を書くとしても、こんな感じになります(大汗)。笑って許してやってくださいませ〜。

 今回、作品を書くにあたって、自分の中で『陸に上がれない』というのをキーポイントとして書いていました。
 『陸に上がれない』というのはとても不幸であるのだけど、それを払拭して力強く生きていく男、もちろんそこには迷いや弱さが露見したりするのですが、それでも生きていくことに力を発揮する男、海賊たちは、やっぱり私にとっては現実はどうあれ(笑)ヒーローです(^^)。

 さて、頭ではいろいろアレックスのエピソードが出来上がっていたのですが、思った以上にページ数が増え、書けなかったエピソードも幾つかあったりで、自分でもこんなに長くなるなんて…と驚きです。
 さらに後から出来上がってきたあさとえいり先生のアレックスのラフを見て、しまったページ数を無視して(笑)もっとアレックス書いておくんだった…と後で思ったり(笑)。
 セシルの方もこれからも、いろんな経験を積んで、どんどん男らしくなっていく感じがします。最後にはアレックスをも凌ぐくらいになるかも? なんて考えてます(笑)

 単行本化の話をいただいた当初は、サイトで公開していた作品に新しく番外編を足して二本で構成しようと思っていたのですが、本編だけでページ数を食ってしまいました(苦笑)。
 時間があったら同人誌で番外編を書こうかと思ってます。そこでまた少しセシルの成長ぶりが書けたらなぁと思います。