■ 薔薇の掟 製作秘話        


 二度目のイタリアン・マフィア物です。
 今回担当様から「マフィア物でプロットを」とリクエストをいただき、初めは禁酒法時代のニューヨークを舞台にした、ちょっと歴史物のマフィアを提出しました。
アル・カポネが闊歩していたようなニューヨークとかシカゴとかかっこよくないですか?(笑)ダブルのスーツでマシンガンがマジに似合う時代ですよね。
 なんですが!
 見事、ボツを喰らいました(^^;)
 そこで、二度目のプロットでさらに私は南米との麻薬取引におけるマフィアとアメリカの麻薬捜査官の凌ぎあいみたいなマフィア物を書こうと、また極端に趣味に走りそうになったのですが、さすがは担当様、打ち合わせ段階でそれを見抜かれたのか(笑)
「正当派のイタリアン・マフィアで」と、とうとう指定をいただきました。まさに猛獣使いです(もちろん、私が猛獣です…汗)。すみません(大汗)。

 しかし、イタリアン・マフィア……私、世界で一番好きな男性タイプがラテン男なんです(大笑)。ジローラモさん大好きですヨ。担当さんからイタリアン・マフィアをリクエストされた時、頭の中に薔薇の花が咲きました(笑)。だから「薔薇の掟」というタイトルだったわけじゃないですが……(笑)。

 さて今回のイタリアン・マフィア、アンドレアは
とにかくカッコいい男を! と思い、描いておりました。で、相変わらず陰がある男です(笑)。陰のあるイイ男がマイブームなので……(あ、もちろん、鬼畜プラスで、ですが……汗)。アンドレア、イイ男に書けているかが心配です(汗)。

 そしてプロットができ、執筆を始める頃にイラストに元春子先生が決まり、いろいろイラストを見せていただいたら、かなり動きのある物が多く、元先生にせっかく描いていただけるなら、動きのあるキャラを、と、さらにプロットを変更して動きのあるストーリーにしてみました。
 完成後、作品を読んで下さった担当さんが「鼎、ずっと走ってばかりですね(笑)」と感想を述べてくれました。走ってばかりかもしれません。モデルなのに、モデルらしい仕事は全然してないし(笑)。事件に巻き込まれる役柄だったので、仕事がオフということにしてしまいました。

 そして
グレート・デーンのマキャベリ! グレート・デーンは飼いたい犬の種類の一つなのですが、普通の家で飼えるわけもなく(涙)、飼いたい! というエネルギーだけで書きました(笑)。こんな犬がいいなぁ…と憧れも混ぜて……。そして憧れが私を暴走させました。
 このノベルズは4月末発売だったのですが、私の原稿は前年の11月末締めだったんですね。11月末。この原稿を編集部に送付したその足でペットショップに向かい、今の愛犬、マイル(イタリアン・グレイハウンド ♂)をお買い上げしてしまったのです(^^;)  マキャベリを小説に書いたがために、私の犬欲しい病に拍車がかかり、とうとう本物を飼いましたよ。うふふ…物凄く可愛いです(親バカ 笑)

 今回はパリとローマが舞台になっております。行かれたことのある方もたくさんいらっしゃると思います(^^)
 私の文章が拙いのもあり、街の雰囲気とかなかなか伝わらないかと思いますが、二つとも、とても素敵な街ですよね。私も街の風景を思いながら描いておりました。

 血の呪縛と運命。そしてそれに立ち向かおうとするそれぞれの人物とその行方。巻き込まれまいと足掻く人々の中、必然と生まれる勝つ者と負ける者。
 厳しいマフィアの抗争の中、鼎とアンドレアの恋の行方をぜひ読んでやって下さいませ。